ごあいさつ

過去・今・未来・・・歴史を積み重ねて

 諏訪総合設計株式会社は本年、おかげさまで創業60周年を迎えるに至りました。この節目に、改めて地域の皆様と建築に携わる関係者の方々に深く感謝申し上げる次第です。
 2005年に発覚した耐震偽装事件から15年となる今、当時の建築業界の混乱と負の連鎖はようやく収まりつつあるようにみえます。しかし、結果として設計に関する業務量は2倍を超え、特に構造設計では、整合性の追及や厳格な対応、難解で詳細な検証等で難度が圧倒的に高まっており負担が増しています。さらには人口減や建築設計志望者の減少、高齢化によって設計業務自体の未来が明るく見えません。
 その中にあって、2017年4月、岡谷市銀座に諏訪信用金庫記念館が諏訪総合設計の設計監理によって建設されました。1948年、諏訪信用金庫の前身である岡谷信用組合の信用会館が建てられた土地で、当時工事施工に携わっていたのは岡谷土木建築株式会社の祖父豊治と専務の父荘一と考えられます。私は母のお腹にいました。その縁ある同じ土地に完成した記念館の建設に携わり、3代にかけて建築の歴史を積み重ねてきたことに、改めて感慨を深くしております。
 諏訪総合設計は60年の還暦を迎えましたが、創業からの社是「技術と信頼・創意と工夫」を基本として一層の研鑽を積み、地域に根差して真摯に努力を積み重ね、社会に貢献して明るい未来を築いてゆきたいと願っております。
                   2020年春 
                    
           
   
   
  会社のあゆみ
宮坂正博(みやさか・まさひろ) 1949年長野県岡谷市生まれ。
諏訪清陵高校、千葉大学工学部建築学科卒業後、約6年半、東京都港区の日新設計に構造設計者として勤務し、77年Uターン。80年から管理建築士、84年から代表取締役。一級建築士、構造設計一級建築士、構造計算適合判定資格者、長野県建築物構造専門委員会委員。地域では88年岡谷青年会議所26代理事長、92年岡谷東部中学校PTA会長、岡谷市PTA連合会会長を歴任、90年から2020年まで岡谷エコーロータリークラブ会員。現在は岡谷市文化財保護審議会会長、諏訪市文化財専門審議会委員長を務め、建築の視点から文化財保護、街づくりや地域の活動に深くかかわる。長野県建築士事務所協会諏訪支部監事。趣味は読書、山歩き、歴史研究。